給食以来のクジラ、もっと気軽に食べられるようになってほしい。女子栄養大学坂戸キャンパス、駒込キャンパスにて「鯨食フェア」開催! | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2023.03.08

給食以来のクジラ、もっと気軽に食べられるようになってほしい。女子栄養大学坂戸キャンパス、駒込キャンパスにて「鯨食フェア」開催!

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全国唯一の栄養学専門単科大学である女子栄養大学の食堂で1月23日〜27日の5日間、『鯨食フェア』が開催されました。
主催者である日本鯨類研究所は、2019年には女子栄養大学で「クジラという生き物や鯨肉という食材としての栄養や可能性を理解してもらうことを目的に「くじらを学ぼう!セミナー」を開催していたのですが、コロナ感染症の影響を受け、ここ数年セミナーを開催することは叶いませんでした。
しかし、今後栄養や調理の分野で活躍するであろう学生の皆様に実際に鯨料理を体験してもらい、食材としてのクジラに興味をもってもらうため、女子栄養大学の学食メニューに鯨料理を出すことになりました。

クジラ肉を使用したメニューは坂戸キャンパス史上初の試み!

坂戸キャンパス、駒込キャンパスの調理スタッフであり、「鯨食フェア」メニュー考案者の重松淳一(しげまつ じゅんいち)さんと、管理栄養士の小暮 海里(こぐれ みさと)さんにお話をお伺いしました。

―――クジラ料理は今まで食べたことはありますか?
重松「小学校低学年の時にクジラの竜田揚げを給食で食べていました。後は大人になってからお店でクジラベーコンをお酒と一緒に食べたくらいですね。クジラベーコンはすごい好きで食べています。」
小暮「私は当時の栄養士の方がよく食べていたのか、クジラ肉の竜田揚げが小学校1年生の時は給食に出ていて食べる機会がありました。」

―――本日の献立である「クジラの竜田揚げおろしポン酢」、「クジラ肉の味噌炒め」はクジラの赤身、「クジラ汁」はクジラの皮を使用しているとのことですが、メニューの特徴を教えてください。

(クジラの竜田揚げおろしポン酢)

(クジラ肉の味噌炒め)

重松「竜田揚げは、さっぱりと仕上げたかったのでおろしポン酢を添えました。味噌炒めは、クジラの赤身を一度ボイルした後に、パプリカやこんにゃく、玉ねぎと一緒に炒めました。肉が硬くならないように工夫して調理したので、柔らかく仕上がっていると思います」
小暮「クジラの赤身の部分は焼いたり揚げたりすると、豚肉牛肉のようなお肉感がでて食べ応えがあるのでとてもいいと思います。低脂肪高タンパク質で栄養面でもばっちりな食材だと思いました」

(クジラ汁)

重松「クジラの皮は脂がのっていてうまみがとてもあるので、汁物にしました。皮は思ったより硬くて最初に調理したときはびっくりしましたが、薄く切ることでコリコリした食感で味わうことができます。この食感を生かして他のメニューにも挑戦してみたいと思います」

(クジラ肉のマリネ)

―――今回の「鯨食フェア」での献立でおすすめのクジラ料理はありますか?
重松「『クジラ肉のマリネ』がおすすめです。マリネではゆでた赤肉を使用しています。焼くと肉のような味がする赤肉がゆでるとマグロに近い味になり、マリネにとても合う食材になるので、オリーブオイルや胡椒とも相性が良いです。」

―――今回クジラ肉を調理してみて思ったことなどはありますか?
小暮「女子栄養大学では、『スマートミール』という健康な食事・食環境の基準に沿った献立を作っているのですが、クジラ肉は低脂肪、高タンパク質なので、スマートミールに合った食材だと思います!」

鯨肉は栄養面で優れていることを知らない人が多いと思う。

数あるメニューの中から今回の鯨食フェアメニューを食べられている学生さんにお話を聞いてきました!

Mさん:「レバーのような感じでおいしいです!鉄分が豊富に含まれているのかな?鯨肉をなかなか見かけないけど見つけたら買って何か作ってみようかなって思います」

Tさん:「クジラの竜田揚げは小学生の時に食べたことがあるのですが、クジラ汁は初めて食べました。クジラ汁に入っているクジラの皮は独特の食感でクラゲより柔らかいかなと思います。今回、鯨肉は栄養満点な食材ということが分かったので、見つけたらまた食べてみようと思います。」

他にも「小学生の時に定期的に出ていた、クジラの竜田揚げは人気メニューだったから今回食べる事ができてうれしい!」、「クジラ肉を扱っているお店や料理屋さんがもっと増えてほしい」など、鯨肉フェアがきっかけで鯨肉に興味を持った方の声が多く聞こえてきました。

今回、クジラ料理を久しぶりに食べた方や初めて食べた方が、今回の鯨食フェアを通してクジラの栄養価が高いことを知り、鯨食文化がもっと広まったのではないのでしょうか。

鯨食フェアで提供されたクジラレシピはこちら

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