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2022.07.13

【衣類・装飾品編】vol4~勇魚文庫所蔵クジラアイテム~

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千葉県南房総市のクジラ資料館『勇魚(いさな)文庫』所蔵のクジラアイテムを紹介する連載企画。第4回目となる今回は、「クジラの皮やヒゲを原料に作られた衣類・装飾品」を選りすぐってご紹介します。「クジラから作られたものを身につけるの?」と現代を生きるわたしたちは驚いてしまいますが、アルミやステンレス、真鍮などが現在のように使われていなかった時代においては、クジラの皮やヒゲがとても大事な役割を果たしていたんです。具体的にはどんなアイテムに使われていたのか、早速ご紹介していきましょう。

こちらは、シロイルカ(ベルーガ)の皮で作られた英国製の靴紐(写真上)です。レザーのシューズとはとても相性がよさそうですね。

こちらは、クジラのヒゲで作られたコルセット(写真上)です。ヒゲを細く加工して、女性のウエスト部分を締め付けて細く見せるための補正下着の芯として使われていました。これは上半身用のもの。(勇魚文庫蔵)下半身用のスカートをボリュームアップするためのものは鳥かごににていることからパニエと呼ばれています。かつてヨーロッパなどでは、コルセットの形状を維持するためのボーンには、クジラのヒゲもしくはスチールが使われていました。文献などで海外ではヒゲをコルセットに用いたことは有名ですが、実物を見たことがある人はごくわずかです。こちらのコルセットも、細田さんがeBayを利用して海外から入手したものなんだとか。

こちらは脚絆(写真上)です。脚絆を留める為についている薄い金具「こはぜ」部分がクジラのヒゲ。こんなパーツにまで使われているだなんて驚きですよね!

こちらのパラソル(写真上)は、骨組み部分がクジラのヒゲ、柄の部分が象牙で作られているというなんともリッチな1本。布を張り直して在りし日の姿を再現したところも見てみたいですね。

また、クジラのヒゲを使った“鯨べっこう”のネックレスやブローチも、昔から装飾品として愛されてきました。鯨べっこうは、現在でもインターネットショップなどでも手に入れることができるので、今からクジラコレクターを目指したい人は、まずは自分の好みの鯨べっこうを探してみるのもいいですね!

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