耳ヨリくじら情報

2020.07.29

南房総・和田町の郷土料理屋「ぴーまん」はクジラ料理好きの聖地

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南房総の外房に位置する和田町は、関東屈指の「くじらの町」として知られています。町内にある和田漁港は、日本全国の捕鯨基地のひとつ。毎年6月末から8月末にかけて、同エリアに出没するツチクジラが水揚げされています。そのため、地域に暮らすみんなにとって、クジラは“ふるさとの味”。最近はクジラ料理を作る家庭は減少傾向にあるとはいえ、町内を車で走っていると、くじら料理を提供しているお店がちらほら。その中でも有名なのが、クジラ肉を中心にバラエティ豊かな郷土料理を楽しめる「ぴーまん」です。

「いろんな種類のクジラを食べたけど、地元で獲れるツチクジラが一番好き」

▲若女将 櫟原 洋子(いちはら ようこ)さん

お店を切り盛りしているのは、若女将の櫟原洋子(いちはら ようこ)さん。結婚を機に、南房総市に隣接する鴨川市から引っ越して、ご主人のご両親が経営していたこのお店を手伝うようになったといいます。引っ越してきた当初はクジラを口にしたことがなく、とりわけ血の色が鮮やかな刺身には抵抗があったという洋子さん。しかし、試しに竜田揚げを食べてみたところあまりのおいしさに感動。さらに、お店を手伝って調理するうち、刺身も食べられるようになったどころか、今では「刺身を食べると、身体にいい成分を吸収しているんだなと実感します。しかも、いろんな種類のクジラを食べてきたけど、ツチクジラが一番おいしいです」とその魅力を語ってくれました。

南房総の伝統料理「くじらのタレ」はお酒のお供にもぴったり

▲くじらのタレ

同店を訪れたらまず食べてほしいのが、南房総で江戸時代から作り続けられている名物料理「くじらのタレ」(税抜 1,000円)。クジラ肉を各家庭に伝わる秘伝のたれに漬け込み、天日で干した一品です。最近では、解凍したらそのまま食べられる冷凍品なども販売されていますが、やはり手作りの味は格別。噛むほどにうまみが口の中に広がるためずっと噛み続けていたくなるので、丈夫な歯を作りたい子どものおやつにも、酒のつまみにも最適です。

くじらのタレは食べやすい大きさで提供されますが、“さけるチーズ”を裂く要領で繊維の向きに沿って引っ張ると簡単に裂けるので、さらに細く裂きながら食べても◎! お好みで、マヨネーズと七味をつけながらいただきます。

刺身にカツに佃煮。いろんなクジラ料理を楽しめる御前メニューの用意も

ゆっくりと食事を楽しみたいなら、「ミンク鯨の赤身と皮の刺身」「ミンク鯨のカツ」「つち鯨の唐揚げ」「くじらの佃煮」「小鉢」「味噌汁」「香の物」「ご飯」がセットになった「黒滝」(税抜 2,000円)をはじめとする「くじら御膳」がイチオシ。

▲くじらの佃煮

くじら御膳は2,000円、3,000円、4,000円の3種類ありますが、そのいずれにもついてくる「くじらの佃煮」は、地元では「おばあちゃん煮」とも呼ばれている馴染みの料理。しっかりとした濃いめの味付けなので、白飯がどんどん進みます。

フワフワの竜田揚げが主役の定食はボリューム満点

▲竜田揚げ定食

また、メインのクジラ料理一品を選ぶと、ご飯、小鉢、香の物、味噌汁とともに提供してくれる定食も人気。洋子さんも大好きな「竜田揚げ」(税抜 1,700円)は、ご覧の通りかなりのボリュームです。

竜田揚げの食感は柔らかで、しっとりとした口当たり。うまみたっぷりで食べ応え満点なので、お腹も心もすっかり満たされること必至です。

▲天ぷら

定食はその他、他店ではなかなかお目にかかれない「くじらの天ぷら」がメインのものや、さっぱりとした味わいの南蛮漬けがメインのものもあるので、複数人で訪れてシェアするのも楽しそうですね。

ちなみに、洋子さんによると、竜田揚げや天ぷらなどのフライ系は外国人に特に人気。近年は中国からのお客も多いそうですが、刺身を食べる習慣がない海外の方には、揚げ物のほうが試しやすいのかもしれませんね。

テイクアウト用に開発したバーガーやメンチドッグも人気

▲くじらカツバーガー

また、最近はテイクアウト専用の「くじらカツバーガー」(税抜 300円)、「くじらメンチドッグ」(税抜 300円)、「やきやきバーガー」(税抜 300円)も好評。ミンククジラで作ったカツは、サクッと軽い仕上がりでケチャップとよく合い、子どものおやつにもぴったりな仕上がりです。

ツチクジラの旬は8月末まで!

近年は、南房総エリア在住でもクジラを食べたことがない子どもは多いそうですが、「近所の子どもたちにクジラを食べさせてあげると、みんな『おいしい!』って目を輝かせてくれるんですよ」と洋子さん。しかも、「いろんなクジラを食べ比べしてもらったら、やっぱりみんなツチクジラが一番っていいますね」とうれしそう。

南房総のクジラ食文化を守り、全国の人にそのおいしさを知ってほしいと試行錯誤を続けている「ぴーまん」。ツチクジラが旬の今の時期に、ぜひ一度訪れてみてはいかが?

くじら料理の店 ぴーまん
住所:千葉県南房総市和田町仁我浦114
電話:0470₋47₋4446
※ご来店の際には営業時間など最新の情報をご確認ください。

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