実寸大のクジラの大きさを体感!クジラ博士の出張授業とは? | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2024.03.20

実寸大のクジラの大きさを体感!クジラ博士の出張授業とは?

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一般財団法人 日本鯨類研究所が開催する「クジラ博士の出張授業」をご存じでしょうか?子どもたちの科学する心、自然と共に生きる力を育むため、小学校や中学校などの生徒を対象に日本鯨類研究所の所員が「クジラ博士」となりクジラについての授業を毎年全国各地の学校で行っています。

授業は大きく「クジラのはなし」「体験学習」「クジラ料理の試食」の3つに分かれています。2003年にスタートし、これまでに全国340校以上で授業を実施してきた「クジラ博士の出張授業」とはいったいどのような内容なのでしょうか。

クジラのはなし―クジラはどんな生きもの?―

はじめにクジラの生態についてです。
ここではパワーポイントを使ってクジラは魚類なのかほ乳類なのか、クジラはなぜ‘‘鯨’‘と書くのか、どのような種類がいるのかなど、クジラの基礎となる部分について話していきます。
ここで魚とクジラの違いの話になり生徒たちが考える違いを出し合っていくのですが答え合わせをしていくと「え、ここも違うんだ?」などと驚く生徒が多いです。

クジラは歯があるクジラ「ハクジラ」とヒゲがあるクジラ「ヒゲクジラ」に分かれています。その違いをクジラの歯とヒゲの実物に触れながら説明を聞きます。
クジラの歯やヒゲを実際に触る体験はなかなかできないのでとても貴重な体験になるのではないでしょうか。
また、クジラの調査でどのようにしてクジラを見つけ、何を調べているのかなど南極海などで泳いでいるクジラや調査している様子の映像を見ながら説明していきます。

体験学習

‘‘クジラってどのくらい大きいの?’‘‘‘クジラってどうやって音を聞くんだろう?’‘って考えたことはありませんか?
体験学習ではそんな疑問への答えを実際に目で見て感じて発見していきます。

クジラの音の聞き方は下顎の骨が関係しているのです。
クジラは耳があるのですが耳の穴がふさがっているため、音を聞き取れません。そのため、下顎骨(かがくこつ)を使って音を感知しています。
実際に骨伝導機器を使って、クジラの音の聞き方を体験します。
体験する生徒たちは耳をふさいでいるのにどこからか声が響いてくるような感覚にとても驚きます。

25mもあるシロナガスクジラの実寸大幕を広げます。迫力満点のクジラに生徒のみならず先生たちも驚きが隠せません。
そんな幕の上に乗り、クジラのなかで1番大きいシロナガスクジラと自分たちの身長を比べたり、クジラの手や足、耳などの位置を当てたりしていきます。

クジラのはなしー日本人とクジラのかかわりー

次は、日本とクジラの歴史についてです。
日本は昔からクジラと深い関わりがあります。
鶏や豚、牛などが今より高価で手に入らなかった時代、鯨肉はとても重要な食料の一つでした。大きいクジラは「鯨一つ捕れば七浦潤う」と言われるほど価値が高く、漁師たちは命がけでクジラに向かっていたそうです。
そういった背景や当時食べられていた料理、現在も食べられている鯨肉の栄養素について学んでいきます。

クジラ料理の試食

出張授業では、鯨肉について知ってもらうため、試食用の鯨肉(冷凍)を無料で提供しています。歴史について学んだあと、給食時や授業時に調理した鯨肉を食べてもらいます。クジラ料理を何回か食べたことがある生徒さんや初めて食べる生徒さんも、クジラの栄養素や歴史を知った後に食べることで、クジラの食文化について興味をもってもらえるのではないでしょうか。なにも分からず食べたときより記憶に残りますね。

クジラ博士の出張授業は毎年20校以上の学校で開催されています。
クジラに興味がある方、授業を聞いてみたい学校の皆さん、肉眼で見る機会があまりないクジラを見て聞いて触って食べてと五感で学ぶ授業はいかがでしょうか。
4月頃から申し込みが可能なので、興味がある方は問い合わせてみてくださいね。

クジラ博士の出張授業

クジラを調査・研究している日本鯨類研究所の所員がクジラ博士となって日本各地の学校や施設で行う出張授業です。クジラの生態・調査研究や、日本の食文化との関わりについて、貴重は標本や写真をみながら楽しく学び、体験できます。鯨肉の無料配布もあるのでクジラ料理を実際に試食し、クジラについて様々な角度から学ぶ授業となっています。

詳しくはこちらから

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