【バレンタイン企画】鯨肉入りクッキーもラインナップ! 和歌山県の特産品をコンプリートできる「boxes(ボクシーズ)」は見た目も味もとっても楽しい! | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

耳ヨリくじら情報

2024.02.14

【バレンタイン企画】鯨肉入りクッキーもラインナップ! 和歌山県の特産品をコンプリートできる「boxes(ボクシーズ)」は見た目も味もとっても楽しい!

Share :

2月14日といえばバレンタインデー、恋人や友達にチョコレートなどのお菓子を送るのが定番です。クジラとは縁もゆかりもないと思われがちですが、クジラのお菓子があることはご存じでしょうか。今回はクジラ入りのクッキーを販売するお店をご紹介します!

日本にはたくさんのおいしいものがあります。全国津々浦々を巡りながら、おいしい食材を育んだ景色ともども楽しみたいものですが、47都道府県すべてをゆっくり観て回るとなると時間もお金もかかります。そのため、各地の名物を取り寄せて自宅で楽しむ人も多いですが、”1つの都道府県の特産品をまとめてお取り寄せ“はトライしたことがある人が少ないかもしれません。しかし、和歌山県には、1つのシリーズで県の特産品をコンプリートできる商品が存在します。色とりどりのキューブから構成される、その名も「boxes(ボクシーズ)」。なんと、クジラクッキーまでラインナップされているとのことですが、果たしてどんな商品なのでしょう? 企画・開発に携わった『有限会社あんちん(以下、あんちん)』の石倉大裕さん、『重大屋由谷(じゅうたやゆたに)商店』の由谷恭兵さんにお話を伺いました。

『有限会社あんちん』代表・石倉大裕さん

――まずは「boxes」開発のきっかけを教えてください。
石倉「もともとは、コロナ禍前の2019年に、『あんちん』が中小企業生産性革命推進事業の『共同・協業販路拡大支援補助金』の補助事業者として採択されたことをきっかけに、『重大屋由谷商店』を含む和歌山県内の12社と集まってプロジェクトをスタートしました。『あんちん』は、和歌山県最古のお寺『道成寺』の門前で観光飲食業をおこなっているので、観光客に地域の特産品を発信する目的で補助事業者に挙手したんです。ところが、その翌年にコロナ禍に突入したことで観光客が激減。その状況で和歌山の魅力をたくさんの人に知ってもらうためにはどうしたらいいんだろう? とみんなで知恵を出し合った結果、和歌山県下の生産者がこだわりぬいた12品目の特産品を統一の規格にしてはどうかとのアイディアが出たんです」

――それで、それぞれの特産品を活かしたスイーツを同じ形の箱に詰めた「boxes」が誕生したというわけですね!
石倉「最初は、お惣菜で統一するというアイディアも出たんです。そのほかに、朝から夜まで和歌山の特産品で楽しめるように、たとえば朝食のおともにクジラの佃煮、3時のおやつに果実を使ったデザートで構成する案とかも。でも、食事系のメニューを入れるとターゲットが絞られてしまうから、それならスイーツがベストなんじゃないかという考えに落ち着きました」

――箱のデザインに関してはどんなことを考えましたか?
石倉「観光地で観光客のみなさんに売るためには見た目が大切なので、とにかく、ぱっと目につくデザインであることにこだわりました。持ち帰り用にティファニーブルーの袋も用意して、宝石箱みたいな美しさを追求しました。そうした工夫もあってか、ホテルや道の駅、ネットショップを含めて年間でトータル7万個くらい売れています。県外からの観光客だけでなく、県内の人が外に出るときのおもたせとしても好評で、たとえば行政の方が東京に出張する際などにも活用してくださっています。和歌山県の地図と一緒に先方に渡すことで、1社だけの宣伝になることなく、県全体の魅力を伝えることができているようです」

『重大屋由谷商店』代表・由谷恭兵さん

――中身の開発にも時間を要したかと思われますが、そのなかでもクジラクッキーは試行錯誤が必要だったのではないでしょうか?
石倉「由谷君は鯨肉や魚の加工に長年携わっていて、クジラをさばく名人でもあるので、“クジラならではの味わいを大事にしたほうがいいのかな?”とも考えたと思うんですけど、試作の段階でみんなの反応を見ると、できるだけニオイを消すことは重視したほうが好まれそうだったので、その点は重視しながら開発を進めました」
由谷「味やニオイの感じ方は人によって違うので、より多くの人に手に取ってもらうことを心がけて風味を調整していきました。今までクジラを食べたことがない人にも興味を抱いてもらえることが一番理想的なので」

――どんなシーンで食べてもらいたいですか?
由谷「あまり甘くないので、ワインや日本酒とあわせてみてほしいです。おやつというよりおつまみ感覚で楽しめる味わいなので、お酒が好きな人に楽しんでもらえたらうれしいですね。個人的には、クリームチーズを載せたらよりいっそうおいしくなるんじゃないかなと思います。」

和歌山は、梅干し、みかん、クジラなどの特産品のほかに、味噌も醤油もおいしい、日本食の原点が詰まった県です。東京からだと飛行機で片道1時間ととても近く観光場所としても最適なので「boxes」を通して、クジラや和歌山に興味を抱いてくれる人が増えたらいいですね。

バレンタインのプレゼントに、お酒とセットで贈っても喜んでいただけるのではないでしょうか。

有限会社あんちん
和歌山県最古の寺「道成前」門前にて、地域の“おいしい”“楽しい”を追求した料理や名産品、体験を提供。「点ではなく面で和歌山県を感じてもらいたい」と、有益な情報や県内の魅力を発信し続けている
重大屋由谷商店
和歌山県太地町にて、鯨肉加工および魚類加工販売を手掛けている。ホームページでは、鯨肉の販売をおこなうほか、クジラに関する豆知識やおいしい食べ方なども発信している

▼関連記事
くじら肉おいしさのヒミツ
【クジラ探訪記⑤】和歌山県・太地町㊤(日刊水産経済新聞2022年1月20日掲載

Share :