商業捕鯨再開一周年を記念したセミナー開催。元体操女子日本代表の田中理恵さんは「現役時代にもクジラパワーにあやかりたかった」 | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2020.09.02

商業捕鯨再開一周年を記念したセミナー開催。元体操女子日本代表の田中理恵さんは「現役時代にもクジラパワーにあやかりたかった」

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2019年7月に商業捕鯨が再開となって約1年。これを記念して、8月27日、一般社団法人 日本捕鯨協会は、商業捕鯨再開一周年特別メディアセミナーを開催しました。

セミナーに先立って挨拶したのは、一般社団法人 日本捕鯨協会・山村和夫理事長 。若いころ、南氷洋での捕鯨に携わっていたという山村さんは、御年73歳だと自己紹介。「捕鯨現場で働いていた先輩は今なお元気な人が多くて、この年になっても小僧っこ扱いをされています」と会場を笑いに誘いました。さらに、その秘密は、当時からみんなが食していたクジラにあるのだろうと分析。「絶食状態で出産して、エサの確保のために数千キロ泳ぐことができるクジラが体内に有しているバレニンは、人間にとってもパワーの源になるとして研究が進められています」と話し、研究に従事している、星薬科大学の塩田清二教授を紹介しました。

▲ 一般社団法人 日本捕鯨協会・山村和夫理事長

第一部は星薬科大学教授による講演。バレニンによる認知症・うつ病の予防改善効果の研究進捗について説明

紹介を受けた塩田教授は、「鯨肉由来ペプチドバレニンによる認知症・うつ病などの予防改善」の演題で講演をスタート。

バレニンは、活性酸素を除去する働きを有していることから、抗疲労効果が期待できるとされてきましたが、さらに塩田さんの研究チームによって、認知症の改善にも効果が期待できることが証明されつつあるのです。マウスを使った実験の他、2グループの被験者それぞれに、プラセボカプセルとバレニンカプセルを服用してもらう試験を実施。認知症の傾向や抑うつ状態に、どのくらい変化が見られるかの研究を続けています。

▲ 星薬科大学・塩田清二教授

現段階で、バレニンを含む鯨肉抽出物を摂取すると、ストレスが軽減されて認知症の進行が抑制・改善される可能性が高いことがわかっていますが、さらに詳細な解析のためにより大人数での臨床試験をおこなう予定。 日本の認知症患者の数は、2019年では530万人ですが、高齢化が進む一方であることを考えると、5年後・10年後は、さらに患者数も増加していると考えるのが一般的です。しかし、塩田さんの研究が進めば、クジラパワーによって年齢を重ねても元気な人の割合がぐんと増えることも期待できそうですよね。

「貧血予防にもなるクジラを食べて身体を労わりたい」

講演終了後は、元体操女子日本代表の田中理恵さんが登場。「鯨成分が与えるアスリートへの可能性」をテーマに、塩田教授との対談がおこなわれました。

対談冒頭、調査捕鯨の時代から保管されていたという南極の氷山の氷をプレゼントされた田中さんは、「すごくキレイ!」と大はしゃぎ。水を注いだ瞬間、気泡がはじけてパチパチと音を立てだす様子にも興奮が抑えられない様子でした。

▲田中理恵さん

現在33歳の田中さんは、世代的なこともあり、これまでにクジラを食べたことはないそうですが、塩田教授の話を聴いて興味津々。「クジラや渡り鳥のように、何千キロも休まずに移動しつづける動物は、筋肉自体が他の動物とは違う。だからクジラのバレニンを摂取すると疲れにくくなる」という説明に聞き入り、「現役時代に知っておけば絶対食べたのに」と残念そうな表情をのぞかせました。

さらに塩田教授は、アスリートが積極的に鶏の胸肉を食べていることにも着目。「鶏肉のイミダペプチドも疲労回復には有効だが、バレニンはさらに、脂質が少ないのも魅力。コレステロールは1/2に抑えられるのに、ビタミン、鉄分、ナイアシンも豊富」と明かすと、「激しい運動によって貧血になる選手も多かったから、鉄分が豊富なのはうれしいですね」とにっこり。「わたしはもう現役は退いたけど、今は子育てで毎日疲れているから、クジラを食べて身体を癒したい」とバレニンに大きな期待を寄せていました。

子育てにおいて悩まされがちのひとつには、子どものアレルギー問題もありますが、塩田教授は、「鯨肉は、アナフィラキシーショックを誘発するアラキドン酸(不飽和脂肪酸の一種)を減少させる働きもある」と説明。

その傍らで、スタッフからプレゼントされた、鯨肉のレシピ本を眺めていた田中さんは、「クジラのハンバーガーなんて絶対子どもも喜んでくれそう」とご満悦。さらに、鯨肉には、若々しい肌を保つことに役立つプロテオグリカンなどの栄養素も豊富に含まれていることを聴くと、「シンプルにステーキもいいな。クジラのづけ丼もおいしそう」と自分向けメニューの選別にも余念がない様子でした。

おりしも、1か月のトレーニングを経て『24時間テレビ』で7年ぶりの演技を披露したばかりの田中さん。「現役時代にバレニンの有用性を知っておけば……」と改めて悔しそうな表情をのぞかせていたものの、「クジラパワーについては、後輩たちにしっかりと伝えていきたい」と、最後には伝道師としての決意を聴かせてくれました。

■商業捕鯨再開一周年特別メディアセミナー
 くじらエキスの更なる可能性
 鯨肉由来ペプチドバレニンによる認知症・うつ病などの予防改善
 ~星薬科大学 塩田徳仁教授による人試験結果について~
 田中理恵×塩田教授特別対談
 「鯨成分が与えるアスリートへの可能性」
主催:一般社団法人 日本捕鯨協会

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