見て、触れて、身近に感じる、小さな作品に宿る大きなクジラの存在感 Milkyway_workさん | 聞く | くじらタウン

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2026.11.04

見て、触れて、身近に感じる、小さな作品に宿る大きなクジラの存在感 Milkyway_workさん

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ザトウクジラ

生き物をモチーフに、錫(すず)・錫銀(すずぎん)を使用したアクセサリーや雑貨などを制作しているMilkyway_workさん。錫ならではの質感や、磨くことで生まれる光沢も作品の魅力のひとつだと語るMilkyway_workさんは、生き物の日常や躍動感を切り取り、身近に感じられる作品を制作しています。 今回は制作活動のみならず、クジラについてのお話など様々なお話をお伺いしました。

クジラの魅力

ーーー様々な数ある生き物をモチーフに制作されていますが、なぜ「クジラ」に魅力を感じ、選ばれたのでしょうか?作ろうと思ったきっかけや、活動を始められた経緯、きっかけを教えてください。

「もともとモノを作ることが好きで、仕事でも制作する機会がありました。約2年前に自分の時間を持てるようになり、本格的に制作活動を始めました。生きもの全般が好きなので、クジラも作ってみたいと思っていたところ、【くじらまみれ】の開催を知り、クジラ作品にも本格的に取り組むようになりました。クジラに惹かれるのは、全体的なフォルムです。また、生きものとしては、人懐っこく感じられるところや、愛らしさの中に見える野性的な目力に魅力を感じています。小さな作品の中でそこまで表現するのは難しいですが、そういった魅力も表現したいと思っています。」

オオクワガタ初期制作①
オオクワガタ初期制作

ーーー「これをやってみよう」と思った決定的な出来事はありましたか?また活動を始めた当初と現在で、変わったことはありますか?

「自分の時間を持てるようになったことに加えて、知り合いから「これってできる?」と声をかけてもらったことが、大きなきっかけでした。その話から作ったオオクワガタが、最初の作品です。本格的に活動を始めてからまだ約2年なので、基本的な想いや制作の方向性は、当初とあまり変わっていません。生きものたちを身近に感じられる作品を制作したいと思っています。」

ーーー※「くじらまみれ」にも出展されているとのことなのですが、これまで参加されたクジラ関連のイベントについて出展されることになったきっかけや、実際に参加してみて感じたこと、イベントを通して印象に残っている出来事などを教えてください。また、これまで出展された中で、特に印象に残っているお客さんとのエピソードがありましたら教えていただきたいです。

「クジラの作品も作ってみたいと思っていたところ、【くじらまみれ】の開催を知りました。くじらの博物館はもともと好きな場所だったので、そこで開催されるイベントに出てみたいと思い、応募することにしました。【くじらまみれ】が、Milkyway_workとしての初めてのイベントでした。【くじらまみれ】は、大きすぎない規模で、作家さんやお客さんとの距離が近く、親しみやすいイベントでした。」

※くじらまみれ
和歌山県東牟婁郡太地町にある「太地町立くじらの博物館」が主催するイベント。全国のクジラ好きアーティストが集まり、イルカやクジラをモチーフにした作品の展示・販売を行い、作品を通じてクジラの魅力を再発見できる、参加型の創作・交流イベントです。

くじらまみれ出展の様子

「参加してみると、クジラをテーマに制作されている作家さんや、作品を楽しみに来られるお客さんがこんなにいるんだと感じました。同じクジラがモチーフでも、作家さんによって発想や表現が豊かで、とても刺激になりました。
お客さんとのことで印象に残っているのは、迷いながらもオキゴンドウの作品を選んでくださった方がいたことです。自分の中ではあまり認知度が高くない種類だと思っていたので、「オキゴンドウも選んでもらえるんだ」という発見がありました。」

オキゴンドウ

きっかけはふらりと

ーーーくじらの博物館にもよく訪れ、初めてクジラのショー見たときの感動は今でも忘れられないと拝見いたしました。クジラと出会ったきっかけや思い出がありましたら教えていただきたいです。

「初めてくじらの博物館を訪れたきっかけは、はっきりとは覚えていませんが、「こんなところがあるんだ」と、ふらっと立ち寄ったように思います。まず驚いたのは、入り江を使った天然のプールだったことです。そして、ショーでクジラの大きな身体が宙を舞う姿を見たときの感動は、今でも印象に残っています。

また、その初めての訪問で、たまたま腹ビレのあるイルカ「はるか」を見ることができました。腹ビレのあるイルカがいることをそのとき初めて知り、思いがけない出会いとして、今でも印象に残っています。」

くじら博物館での思い出

ーーークジラの存在が現在の作品に与えている影響などがあればぜひ教えていただきたいです。

「今までは比較的小さな生きものをモチーフにすることが多かったのですが、クジラのような大きな生きものを小さな作品として表現するようになり、より全体のフォルムを意識するようになったと思います。もともと生きもの全般が好きで、どの作品でも全体のフォルムを大切にしています。クジラの作品も、360°いろいろな角度から見て楽しんでいただけるものにしたいと考えています。そのため、軽量化のために裏側をくり抜く「裏抜き」はせず、裏側も含めた立体として制作しています。」

鋳造(ちゅうぞう)

ーーークジラにはシロナガスクジラ、ザトウクジラ、マッコウクジラなど様々な種類がいます。作品でも様々な種類のクジラを制作していますが一番好きなクジラの種類は何ですか?

「一番を決めるのは難しいのですが、強いて挙げるならハナゴンドウ、オキゴンドウ、コビレゴンドウあたりが好きです。フォルムが好みなのと、実際に見たことがあるというのも大きいと思います。大型の種類は実際には見たことがありませんが、もし間近で対峙したら、その大きさへの怖さのほうが先に立つような気がします。そういう意味でも、鯨類の中では大きすぎない種類に惹かれるのかもしれません。」

左からハナゴンドウ オキゴンドウ コビレゴンドウ

生きものを身近な存在に

ーーーこれまで数多くのクジラを生み出してきた中で、ご自身にとって「特にターニングポイントになった作品」や「一番思い入れのある作品」があれば、そのエピソードを教えてください。

「特に思い入れがあるのは、ハナゴンドウです。実際に見たことがある種類ということもあり、制作したときのこともよく覚えています。特に、特徴のある身体の模様をどう表現するかはかなり悩みました。」

ハナゴンドウ

ーーー今後新しく挑戦してみたいテーマや、作品展開の夢があれば教えてください。

「今のところ「これを作りたい」と決めているものは特にありませんが、どちらかというと、あまりメジャーではない種類を作りたいと思っています。その中でも、イッカクには挑戦してみたいと思っています。特徴的な長い牙は細く、作品にすると折れやすくなるため、素材や造形の面で難しさがあります。そうした部分も含めて、いつか形にしてみたいです。」

ーーーご自身にとって、クジラやこの活動はどんな存在ですか?

「クジラに限らず、さまざまな生きものたちを作品にしていくことが、この活動そのものなのかなと思います。実際には飼うことのできない生きものでも、作品にすることで手に取った方に身近な存在として感じてもらえたらと思っています。」

左から シャチ スナメリピアス マッコウクジラ

生きものの姿をただ形にするのではなく、実際に見た経験や、そこから感じた魅力を大切にしながら、ひとつひとつの作品に落とし込んでいるMilkyway_workさん。
「くじらまみれ」への出展では、作品を通してクジラを愛する作家や来場者と出会い、さまざまなクジラの表現に触れることで、新たな刺激も得られたそうです。作ることをきっかけに人とつながり、そこからまた次の作品へとつながっていく、そんな出会いも活動の魅力のひとつなのかもしれません。

「見る」「つくる」「身近に感じる」というクジラとの関わり方。小さな作品の中に生きものの魅力を詰め込むことで、普段は遠い存在に感じる生きものにも、興味を持つきっかけを届けています。これからどんな生きものが錫の作品として姿を現すのか、その活動からますます目が離せません。

■Milkyway_work
Instagram:@milkyway_work
SHOP:BASE Creema

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