まるで空を泳ぐクジラ!?透明感あふれる作品の数々 空洞レジンアーティスト・*Mariko Stanley*さん | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2025.04.30

まるで空を泳ぐクジラ!?透明感あふれる作品の数々 空洞レジンアーティスト・*Mariko Stanley*さん

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レジンという透明な樹脂を使用しザトウクジラやクラゲ、ホホジロザメなど、海洋生物をモチーフにした作品を手掛ける空洞レジンアーティストの*Mariko Stanley*(以下Mariko S)さん。作品は内部の空洞から光が模様となって輝き、幻想的な美しさでSNSを中心に多くの支持を集めてます。
今回は空洞レジンの作品を制作するうえでのこだわりやクジラの作品についてMariko Sさんにお話を伺いました。

きっかけはオリジナル作品を作りたいという想いから

―――空洞レジンの作品を作ろうと思ったきっかけはなんですか?
Mariko S「レジン制作を始めたのは5年前。世の中には素晴らしいレジン作家様が大変多くいらっしゃるので、自分だけの特徴のあるオリジナル作品を作るべく、他の作家様がされていない空洞で制作する事を思いつきました」

作品:空の海を泳ぐザトウクジラ

―――クジラを好きになったきっかけは?
Mariko S「クジラを好きになったきっかけは、ナショナルジオグラフィックのクジラ特集の冊子に掲載されていた、ある感動的な記事でした。外敵に襲われて子どもを失った母クジラが、代わりに丸太を子どものように扱い、何百キロも押しながら泳ぎ続ける。そんな姿を長期間にわたって取材した内容で、子どもの頃にそれを読み、胸が熱くなり、思わず涙があふれるほど感動しました。それ以来、ナショナルジオグラフィックのクジラの写真集や、他の出版社のクジラ関連の本を読むのが大好きになり、子どもながらにお小遣いをコツコツ貯めては、少しずつ本を集めて読むことが何よりの楽しみでした」
―――子どもの頃からクジラがお好きなんですね
Mariko S「大人になってからは、実際に国内外の海へ足を運びクジラを見に行くようになり、今ではその“好き”が高じて、レジンでクジラをモチーフにした作品を自分で制作するようになりました」
―――最初に作ったクジラの作品は何ですか?
Mariko S「1番最初に、クジラの中で1番好きなザトウクジラを制作しました。ザトウクジラを定番として制作しながら、現実ではシロナガスクジラ、マッコウクジラ、セミクジラ、コククジラ、シャチと種類を豊富に増やして制作しております。現在イッカク、イルカ、シロイルカ等も試作中です」

全て手描きだからこそできる海面のような水面模様が特徴

―――作品を制作する上でのこだわりなどはありますか?
Mariko S「レジンを絵の具の様に使って立体の絵を描く様に少しずつ硬化しながら丁寧に制作しています。手描きのため表面に微妙な凹凸が生まれる事から、作品を光にかざした時に海面のような水面模様が作品自体とその影に出る事が特徴です。また、1点1点手作業のため作品それぞれに個性があるので、全て1点ものと言えるかと思います」
―――光にかざした時の影もきれいですね!
Mariko S「空洞なのでとても軽量という特徴もあります。大変大きな作品(私の作品では最大75cm)でも片手で摘んで持てるほど軽く仕上げています」

―――クジラの作品について特徴を教えてください

作品:マッコウクジラ

作品:セミクジラ

「『マッコウクジラ』や『セミクジラ』、『シロナガスクジラ』(下で掲載)も手描きで制作しているのですが、色を幾つも重ねているので光が当たらなくても美しく、さらに光が当たった時に出る水面のような影は輝いて見えるようになっています」

作品:虹の中のザトウクジラ
作品:小さなザトウクジラの群れ

「また、『虹の中のザトウクジラ』はボディを虹色に塗って制作しているので、夢の中や空想上にでてくるクジラのような幻想的なボディと影が美しくなるようにしました。『小さなザトウクジラの群れ』は4㎝の小さなクジラなのですが、たくさん群れを成して迫力を出しています」

作品:シロナガスクジラ

作品のテーマは『空洞とオリジナル』

―――クジラを描くために参考にされているものはありますか?
Mariko S「子どもの頃に手に入れたナショナルジオグラフィックのクジラの図鑑を趣味でよく見て参考にしています。他にも『クジラ』と謳っている本や動画、ネット検索で時々拝見しています」
―――作品のテーマなどはありますか?
Mariko S「『空洞とオリジナル』。人の手で丁寧に生み出す温かみのある作品に命を吹き込んでいます。市販のシリコンモールドや型、枠、3Dプリンターは使っていないです」

作品:空の海を泳ぐザトウクジラ

今後の展望は「クジラ全種類を制作し、クジラをコンプリートしたい」と話すMariko Sさん。今後さまざまなクジラがMariko Sさんの手によって作られると思うととても楽しみですね!どの作品も1つ1つ真心のこもっており、制作された作品はオンラインにて販売もしているので、気になった方は是非見てみてください♪

■空洞レジンアーティスト *Mariko Stanley*
SNSアカウント: X(旧Twitter)

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