耳ヨリくじら情報
特別展示「クジラってどんな生き物?」開催中
東京湾に面した神奈川県横須賀市にある観音崎自然博物館は観音崎から東京湾集水域、三浦半島の自然を紹介する博物館です。そんな博物館で今年も「クジラってどんな生き物?」の企画展示が開催中です。
今回の展示ではクジラの種類や生態、日本のクジラの文化についてパネルの説明や本物の骨や工芸品を展示して、見て触って楽しめる内容となっています。
一押しは神奈川の各所から集めたハクジラの頭部の骨の展示です。オガワマッコウ、シワハイルカ、カマイルカ、スジイルカ、ハナゴンドウ、スナメリが並べられていています。見比べられる展示はなかなかないので、じっくり観察して種類ごとの違いを見つけるのも良いですね。
他にもミンククジラの展示もあるのでヒゲクジラとの比較もできます。
クジラの工芸品の展示では鯨歯でつくられたアクセサリーやクジラヒゲ(鯨べっこう)でつくられた小皿、マッコウクジラの頭の中にある繊維の束(せんすじ)で作られたテニスのラケットに使われるガットなど、今ではお目にかかることのできない一品にも出会うことができる貴重な展示となっています。
壁にはクジラがどんな生き物なのか、クジラの種類、体について、クジラの文化などの様々な説明のポスターが貼られているので、読んで、展示品をみることでクジラという生き物について詳しくなること間違いなし。
展示では実際に触ることのできる展示もあります。
実際にクジラのヒゲや骨を触れる機会はなかなかないので、是非触って見てくださいね。
持ち上げてみると重そうだけど実際は・・・ どんなだったかは実際に体感してみてくださいね。
会場の真ん中のテーブルには太地町立くじらの博物館が制作した目が見えない人でも楽しめるクジラの本もおかれています。こちらの本、誰が見ても楽しめる内容のクジラ本なので必読です。
同館では企画展以外にも常設でクジラの展示コーナーがあり、日本近海でみつかった巨大なナガスクジラの骨やイルカの骨なども展示されています。常設展も見ごたえのある内容となるのでこちらも是非ご覧ください。
特別イベント「クジラ博士の出張授業」を開催
10月6日(日)には日本鯨類研究所の研究員の杉本先生によるクジラについての授業が実施され、クジラ好きの子供から大人までたくさんの方が参加され興味深く話を聞いていました。
授業ではクジラと魚の違い、クジラの進化などクジラとはどんな生き物なのかを知る〈クジラって何?〉の授業から始まり、次にクジラの種類や体の仕組みについて知る〈クジラの体と生態〉の説明、そして日本とクジラの歴史を知る〈クジラと人〉のお話を聞き、最後にクジラの研究について知る〈保全と管理-クジラを調べる-〉の4つ解説がありました。
授業では本物の骨や歯に触ったり、実寸サイズのミンククジラの幕をひろげて大きさの体感や骨伝導機を使ってクジラの音の聞こえ方を体感したりなど、聞くだけでなく体感して楽しめる内容となり、参加された方も始終 興味深々の様子で楽しんで頂けたのではないでしょうか。
授業の最後には地球上最も大きい動物とされるシロナガスクジラの幕をみんなで広げて、大きさに驚愕しながら、幕の上にのって自分とのサイズを比較したり、何歩ぶんなのか歩数を数えたりと大賑わい。授業に参加された方には最後に「鯨の大和煮」の缶詰が配布されました。授業後もクジラに興味津々の方が多く先生への質問もたくさん飛び交い、授業は大盛況のうちに終了することができました。
観音崎の自然を知ることができる「観音崎自然博物館」
同館は自然に囲まれた中にある、観音崎近海の海や森などの自然の生態についてをメインとした展示の博物館です。
館内には様々な仕掛けがたくさんあります。上を見上げると天井を泳ぐ実寸大のダイオウイカの模型があり、イスに座って水槽を観察できるコーナーや魚に触ることができるコーナーなど観音崎近海の自然を体験できます。色々な発見がありなおかつ、じっくりゆっくり楽しめる博物館となっていますので、横須賀に来た際は是非立ち寄ってみてくださいね。
■開催概要
特別展示「クジラってどんな生き物?」
開催期間:2024年10月1日(火)~10月27日(日)
時間:9:00~17:00
※土日祝に来場の方限定、アンケートにお答えいただいた先着50名にクジラの下敷きプレゼント
■観音崎自然博物館
住所:〒239-0813 神奈川県横須賀市鴨居4丁目1120
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日:月曜日※祝祭日の場合は翌日