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2024.05.29

73年ぶりに建造された世界で1隻しかない新捕鯨母船「関鯨丸」最新設備を備えた関鯨丸の船内とは!?

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共同船舶(株)が国産の捕鯨母船として73年ぶりに新造したのが捕鯨母船「関鯨丸(かんげいまる)」です。

今回は出港前に公開された船内をご紹介!

操舵室

「関鯨丸」は総トン数9,299トン、全長112.6メートル、船幅21メートル、モーター駆動の電気推進システムを採用した、最新鋭の設備と機能を備えた漁船となっています。
航海距離は7,000海里(約13,000キロメートル)となり、南極海への航海も可能です。

ドローンデッキとドローン格納庫
ドローン格納庫(内部)

クジラを探す方法は船上から目で探す方法だけでしたが、今後さらに効率的に探すためにドローンの利用を想定しているとのこと。船の上部に大型ドローンの格納庫とデッキを備えることで、空からクジラを探すことが可能となります。

海からそのまま船内に

スリップウェイ

捕った鯨を船尾から引き揚げるスリップウェイは、傾斜角度が以前の船(日新丸)の35度から18度と緩やかになったことで70トン級の大型クジラの引き揚げが可能となりました。今後の捕獲対象となるかもしれないナガスクジラも引き揚げることができます。

上甲板

スリップウェイから引き揚げたクジラはそのまま上甲板に行きます。上甲板は床が巨大なまな板になっているので、そのまま解体することができます。室内なので、天候に左右されずに解体作業できるため、衛生面が格段に向上しています。

関鯨丸は“動く冷凍食品工場”

この捕鯨母船は、キャッチャーボートと呼ばれる捕鯨船が捕獲したクジラを船内に引き上げて、海上を操行しながらクジラの解体/切り分け/真空パック/箱詰め/凍結/冷凍保管までを一連の流れで行うことができます。

パン立て場
急冷室

解体された鯨肉は写真(左上)の”パン立て場”というスペースで真空パックにパッケージされます。その後写真(右上)の急冷室で冷凍させます。

箱詰め
コンテナ

冷凍された鯨肉は写真(左上)の部屋で箱詰めし、コンテナに入れて冷却保存します。コンテナは40基あり、それぞれで温度を設定できるため、鯨肉の保管量に合わせて冷却するので品質アップにつながり、また省エネにもなります。

船内で加工された鯨肉は出荷するだけとなり、まさに“動く冷凍食品工場”と言えるのではないでしょうか!

所英樹社長

初の操業前に共同船舶の所英樹社長は「クジラは美味しいだけでなく、体にとても良いです。クジラは人の3~6倍の魚を食べる為、食物連鎖の頂点にいます。クジラを適度に捕ることも海の生態系を守ることにつながります。私たちが行う商業捕鯨は100年採り続けても一匹も減らないと研究された、決められた枠しか捕りません。」
「新船が完成し、商業捕鯨が続けられることは意義深い。誇りをもって捕鯨していきたい」と語りました。

「関鯨丸」は5月25日に東北・北海道沖で初の操業に向けて出港中です。

今後、この母船から届く美味しい鯨肉に期待 ですね!

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