【くじらコラム】横須賀と太地で特別展(日刊水産経済新聞2023年9月29日掲載) | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2023.10.04

【くじらコラム】横須賀と太地で特別展(日刊水産経済新聞2023年9月29日掲載)

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くじらの博物館 貴重な工芸品展示

 神奈川・横須賀市の観音崎自然博物館で10月3日から29日まで「クジラってどんな生き物?」(日本鯨類研究所主催)が開かれる。
 展示会ではクジラの種類や生態、食文化まで解説パネルや標本を展示し紹介する。
 会場には5つのスタンプを押すと、クジラのイラストが完成するクジラのスタンプラリーもある。8日午後1時30分ごろから実寸大のクジライラストも登場する。

クジラ博士の出張授業の様子

 さらに8日は「クジラ博士の出張授業 研究者からクジラを学ぼう」と題した授業も開かれる。対象は小学生と中学生で、講師は日本鯨類研究所資源生物部門鯨類生理チームの茂越敏弘チーム長。クジラの生態や日本の食文化との関わりなど貴重な標本や写真を交えて説明するほか、クジラ料理の試食のプレゼントもある。場所は観音崎公園ボランティアステーションで午後1時~2時30分。定員は申し込み順で30人。申し込み は専用ウェブサイトから受け付ける(入館料300円が必要)。
 展示会の開催時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)。

初公開の「李満弓」

和歌山の「太地町立くじらの博物館」 で「鯨と人の営み展」(同館・日本鯨類研究所共催)も現在公開中。8月9日から展示が始まり、3期に分けてテーマを変えながら展示している。現在、第1期としてクジラのヒゲ製品の展示を11月12日まで行っている。クジラのヒゲから作られた細工品や日用品、芸術作品など約100点を展示。今回、江戸時代の紀州藩の兵法家の林李満が考案したとされる「李満弓(りまんきゅう)」を初公開している。弓の持ち手全体と箙(えびら)にセミクジラのヒゲが使用されている。
 「鯨髭製印籠」などクジラのヒゲを活用した貴重な品々が展示されている。
 第2期は11月16日から来年2月18日まで、クジラの歯や骨、革、郷土玩具を展示。第3期は来年2月22日から3月17日まで、1期と2期のベストセレクションを展示する予定。
 入場無料(博物館入館料別途要)。

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