昭島市の誇り“アキシマクジラ”がシンボルの「アキシマエンシス」ってどんな場所? | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2023.06.21

昭島市の誇り“アキシマクジラ”がシンボルの「アキシマエンシス」ってどんな場所?

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961(昭和36)年、約200万年前の地球に生息していた「アキシマクジラ」の化石が発見されて以降、“クジラの街”として知られる東京都昭島市。この街でクジラについての学びを深めたいなら、まず訪れるべきは、JR昭島駅・JR中神駅から徒歩10分の「アキシマエンシス(昭島市教育福祉総合センター)」です。

廃校となった小学校が生まれ変わって誕生

アキシマエンシスは、市民図書館、郷土資料館、教育センター、子ども家庭支援センター、男女共同参画センターなどが連携した複合施設として、2020年3月28日にオープン(新型コロナウイルス感染拡大防止のため実際の開館は6月9日)。2016年に隣の小学校と統合したことで閉校となった、「つつじが丘南小学校」の校舎と体育館を活かし、校庭に国際交流教養文化棟を新築しているため、館内各所で、学校だった時代の名残を感じることができます。

エントランスでは全長13.5メートルのアキシマクジラがお出迎え

施設のシンボルとなっているのが、図書館や郷土資料室を有した「国際教養文化棟」のメインエントランスを     入った「くじらホール」頭上に浮かぶアキシマエンシスの原寸大化石レプリカです。

全長13.5メートルにもおよぶ骨格標本の真下の床には、大海を泳いでいた姿を彷彿とさせてくれるクジラのフォルムが描かれているので、数歩後ろに下がって全体像をカメラに収めたくなること間違いなし!!

しかも、尾びれの真下あたりに位置するスペースには、アキシマクジラの左上腕骨をはじめとする化石を展示しているので、頭上の骨格標本と照らし合わせながら、各部位の大きさを確認することができます。

館内のあちこちに潜む“隠れクジラ”

クジラの迫力を満喫したら、1階の図書スペースをぐるりと一周しながら、“隠れクジラ”を探してみてはいかが?アキシマクジラグッズや関連資料の展示だけでなく、本棚のなかや扉のうえなど、思わぬところから顔をのぞかせているミニクジラもたくさんいるので、全部で何頭いるのか数えたくなってしまうはず。ちなみに、2階の「静寂読書室」入口に貼られているクジラステッカーのなかには、両目がハートの“ハートクジラ”が隠されているので、こちらもぜひ探してみてくださいね。

動画やインタビュー映像を通して、アキシマクジラ、昭島市について学べる

アキシマクジラについて、そして昭島の魅力についてもっとよく知りたいなら、図書スペース脇の「郷土資料室」および「シアター」でゆっくりと学びを深めたいところ。

郷土資料室では、最新ICTのモーションセンサーが来場者の画面のタッチに反応して、映像が動いたり情報が表示されたりする動画(AKIASHMAプレート)や、市内の観光名所や街の歴史を楽しみながら学べるデジタルマップ(AKIASHMAビジョン)も利用できます。隣のシアターでは、空き時間を利用し文化財に関する映像をご覧いただけます。取材時は、アキシマクジラが昭島市民にもたらした可能性について綴り、昭島市の作文コンクールで最優秀賞を受賞した中学生の作文朗読やインタビュー映像などをもとに、市民にとってのアキシマクジラがどういう存在であるのかを知ることができました。

クジラ関連書籍も約40万冊の蔵書から探してもらえる

図書スペースは2階にも満載で、参考図書コーナーやティーンズコーナーなどジャンルごとに整理されているほか、係員に目当ての本を伝えると、手に取れる開架図書20万冊と自動化書庫に保管された閉架図書20万冊の蔵書から目的の一冊を探してもらえます。自動化書庫を有した図書館自体全国有数ですが、アキシマエンシスではさらに、ガラス張りの向こうにある自動化書庫が動いている様子を観察できるのも大きな魅力です。

見た目も座り心地も満点の椅子やソファを多彩に配置

また、1階・2階ともにいたるところにソファや椅子が設置されており、好きな場所で何時間でも読書や勉強に没頭できるのもこの施設の大きなメリット。アキシマエンシス管理課で文化財係を務める伊藤雅彦さんが、「インテリアにはこだわりがあります」と教えてくれた通り、デザイン性も機能性も高い家具が多いので、とことんリラックスして過ごせるのがうれしいところです。

一人でも親子連れでも楽しめる

さらに、読書や勉強に集中したい人のために「静寂読書室」や「学習室」、「研究個室」まで用意されているほか、館内はWi-Fi完備で充電も自由。何時間でも無料で楽しめるので、春休みや夏休みなどの長期休暇には、学生や親子連れの来場者も多いのだとか。もちろん、市民でなくとも無料で利用することができるので、骨格標本の鑑賞目的で昭島市を訪れた観光客が、クジラ関連本などの読書を楽しんで帰ることもあるといいます。

普段は展示されていない貴重な化石も多彩に収蔵

また、市民の暮らしをサポートする「子ども家庭支援センター」「子育てひろば」「男女共同参画センター」などを有した「校舎棟」には、文化財の収蔵室もあり、アキシマクジラの骨の一部をはじめとする、市内で発掘された化石などを収蔵されています。収蔵されているものは、市内のイベントなどでお披露目しているとのことなので、今後の開催を楽しみに待ちたいですね。

ライブラリーカフェ(2023年6月9日撮影)

サンドイッチとコーヒーでお腹を満たして、深層地下水100%の飲み水で喉をうるおそう

魅力いっぱいの施設を堪能している途中、休憩をとりたくなったら、建物1階のライブラリーカフェ「ampere(アンペア)」でおいしいサンドイッチとコーヒーはいかが?「タマゴツナ」や「ハムカツ」といったベーシックなメニューから、「ハムチーズ」をはじめとするホットサンドイッチ、さらに季節ごとに変わる旬のフルーツを使ったフルーツサンドまで展開しているので、毎日通っても飽きることがありません。また、市民の憩いの場ともなっている屋外の「イベントひろば」では、昭島市民の自慢である、深層地下水100%の水道水を飲むことができるので、ぜひ味見をお忘れなく。昭島市は東京都で唯一、地下水のみを水源とする自治体なので、普段飲んでいる水道水との味の違いにきっと驚かされますよ。

夜は昼とは違うクジラが見ることができる!?

当館のエントランスに展示されているアキシマクジラの骨格標本は日中の明るい時間は骨を細部までじっくり近くで楽しむことができます。

17時を超えるとエントランスの骨格標本がライトアップされ、22時まで深い海の中をクジラが泳いでいるような迫力満点の姿をみることができます。
目の前を通るJR青梅線の車内からも見ることができるとのことです。
季節やイベントで特別なライトアップの日もあるようなので、通勤や通学で楽しみにされている方もいそうですね。

大人から子供までのんびりゆっくり楽しむことができるアキシマエンシスで、昭島市に約200万年も昔に生存していたクジラについて知りに来てみてはいかがでしょうか。

アキシマクジラに関する情報は、こちらからご覧ください。


■アキシマエンシス
住所:〒196-0012 東京都昭島市つつじが丘3-3-15
TEL:042-543-1523
休館日/営業日はホームページよりご確認ください。
URL:https://www.akishimaensis.jp/

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