耳ヨリくじら情報

2019.09.25

農林水産省「こども霞が関見学デー」にバレニンちゃんが登場!

Share :

2019年8月7日、8日の2日間にかけて、農林水産省で「こども霞が関見学デー」が開催されました。来場者数はなんと、2日間で7,973人にも及んだんだとか! この取り組みは、子どもたちが夏休みに広く社会を知る体験活動の機会を提供するとともに、府省庁などの施策に関する理解を深めてもらうことを目的としたもの。「あそんで、まなんで、がんがえよう!農業と環境のつながり」「きのこにふれてみよう!」「ジビエをもっと身近に!」などのコーナーに並び、クジラの生態や人間とのかかわりについて知ることができる「クジラについて学ぼう!」コーナーも用意されました。

「クジラについて学ぼう!」コーナーが設けられた8階へと足を運ぶと、お出迎えしてくれたのは巨大なくじらバルーン。

自分よりも大きなクジラに出迎えられたことで、興奮しきりの子どももたくさんいました。

さらに展示室内に入室すると、今度は大きく口を開いたクジラの頭部が出現。これは上顎に本物のひげ板の付いた実物大の模型で、「本物のクジラってこんなにでかいのか!」と驚いてしまいます。

さらに先へと歩みを進めると、様々な種類のクジラの歯やヒゲなどの標本が展示されていますが、パーツ一つひとつを手に取ることで、全長がどれほど巨大であるかがよくわかります。

こちらはツチクジラの歯。重くて、石のような固さにもびっくりさせられます。
こちらはなんとクジラの耳あか。身体が大きいと、耳あかもこんなに巨大なのですね!

クジラの歯は工芸品に、そしてクジラのヒゲは靴べらや釣り竿の先、ヴァイオリンの弓の材料などとして使われることもあるそう。食用としていただくお肉部分以外も、「捨てるところがない」といわれるクジラですが、各部位がどのように使われているかはなかなか知る機会がないので、展示品を見ながらスタッフのお兄さんに質問をする子どもたちは興味津々。

さらに、パソコンを使ってクジラについての知識を深められる「クジラ3択クイズコーナー」も大人気でした。

日本鯨類研究所の小野博之さんによると、子どもたちに特に人気が高かったのは「クジラの3D塗り絵」のコーナーや、お昼の時間に実施された「くじら竜田揚げ試食」。また、イベント開催中、会場で子どもたちやその親御さんからは、「クジラのひげは食べられますか?(答え:食べられませんよ)」「クジラの祖先は?」「クジラはどうやって音を聴けるの?」「クジラは何才まで生きるの?」「一番小さなクジラはどのくらいの大きさ?」「クジラはどうやって眠る?」などのユニークな質問も投げかけられることもあったのだとか。

クジラに興味津々の子どもたちの姿を前にうれしそうな表情を浮かべていた、小野さんをはじめとするスタッフ一同。こうしたイベントを通して、子どもたちにどんなことを伝えていきたいのでしょうか?

「クジラは大切な水産資源の一つで、日本には、クジラを食べたり工芸品に活かしたりする豊かな文化があることを知ってほしいですね。それから、クジラはわたしたち人間と同じ哺乳類で、わたしたちも食べている魚などの水産資源を食べていること、海の中でどんな生活を送っているかについても、しっかりと伝えていきたいです」(小野さん)

また、商業捕鯨が解禁となり、反対意見もある現在だからこそ伝えたいことについて尋ねてみると、「海洋資源利用管理を取り巻く国際関係・国際機関などの課題を、比較論で説明していきたいです。中立目線で話すことで、子どもたち自身に考えてほしい」と回答。さらに、「クジラにまつわる文化の多様性や、どんな食べ物も食卓に上る前は命があったことなどについてもお話できる機会を作っていきたいですね」と明かしてくれました。

アミニズム信仰が根付いている日本に暮らすわたしたちには、どんな生き物にも霊魂が宿っているという考えが脈々と受け継がれています。「命をいただくことへの感謝の気持ち」を大切に、生き物としてのクジラ、食べ物としてのクジラと向き合っていきたいですね。

イベントの途中には、人気キャラクターの「バレニンちゃん」も登場。捕鯨の伝統と食文化を守るために海の彼方からやってきたとされる「バレニンちゃん」ですが、ネーミングに採用されている「バレニン」とは、ヒゲクジラの筋肉中に含有される成分で、摂取することで高い抗疲労作用が期待されるんだとか。

さらに、血液をサラサラにするエイコサペンタエン酸(EPA)や脳を活性化するドコサヘキサエン酸(DHA)なども豊富に含まれた栄養満点な生き物でもあるので、食べることによってわたしたちの健康にも役立つかもしれないですね。

Share :