くじらの栄養・調理情報局

鹿児島純心女子短期大学にて『くじらを学ぼう!!』クジラ肉セミナー開催。食に関わる学生、卒業生など、クジラ肉料理に挑戦！！

12月10日（土）、鹿児島純心女子短期大学にて、クジラについて学び、クジラ肉を調理して、クジラ肉を食べるセミナーが開催されました。

セミナーの目的は、鯨類の資源調査・研究結果の認知拡大と鯨食への理解を深めてもうこと。

参加したのは、同校で学ぶ学生と食の仕事に従事される卒業生の方など。講義を通してクジラの生態や栄養について学んだ後、実際に鯨肉を使った料理に挑戦しました。

はじめに、一般財団法人日本鯨類研研究所広報室の久場朋子さんより「クジラという生き物」「日本と鯨の関り－捕鯨、クジラの利用」「クジラの研究所とは」の3つをテーマのもと、クジラの種類や日本近海で見られるクジラについて、日本人と鯨の関り、捕鯨再開や捕鯨方法について、日本のクジラの利用方法、鹿児島におけるクジラとの関り、研究所の説明、クジラの調査研究についてなどクジラについての講義か行われました。皆さん熱心にメモをとりながら話を聞き入っていました。

続いては、女子栄養大学栄養学部食品生産科学研究室准教授西塔正孝先生より、クジラの栄養についての解説の映像が流されました。クジラは重要なタンパク質源であること、クジラの赤肉に含まれる栄養成分にタンパク質や必須アミノ酸を多く含むことや、クジラの脂にはビタミンＡが多く含まれること、健康維持に役立つn-3系脂肪酸が豊富に含まれていること、クジラに含まれているイミダゾールペプチドの１つであるバレニンには抗疲労効果が期待できることを牛や豚や鳥や魚の数値と比較しながら、クジラの栄養価の高さを聞き、興味深く話を聞いている様子でした。

講義が終わると、教室は桜島がきれいに見える教室に移動しました。

鯨肉調理のデモンストレーションがスタート。

鹿児島純心女子短期大学生活学科長　教授大山典子先生によって「クジラのソテー」「クジラのマリネ」「クジラの炊き込みごはん」「クジラのみぞれ汁」「ジャガイモとクジラ肉の炒め物」の調理方法の説明がありました。

デモンストレーションの後は、参加者による実践がスタート！

在校生と卒業生がペアを組んで手際よく次々と料理を完成していきました。
ほとんどの方が鯨肉を取り扱うのは初めてで、赤身は普通の肉と似ているからか手慣れた様子でしたが、“クジラのみぞれ汁”で使用したクジラの皮の脂の固さに驚きながら切っている様子でした。

生徒の方にお話を伺いました。

米澤さん
鯨肉を食べた事はありますか―――
クジラを食べたのは小学校給食の竜田揚げ以来です

調理してみた印象は―――
鯨肉の調理方法を知り、作りやすく、食べやすいなと思いました。
栄養面についても、タンパク質などを考え鶏肉を選ぶことが多かったですが、クジラの高い栄養素を知り、これからは選択肢に取り入れて調理してみようと思いました。

酒井さん

作ってみた感想は――
脂身を切るのが難しかったです。思っていた脂身の印象が違く驚きました。

クジラ料理について―――
今回はいろいろな味付けの調理で食べたから、一度調理していない鯨肉を食べてみてたいです。

鯨肉についてこれからの食育で使用してみたいですか―――
鯨肉は栄養素については今まで知っていたお肉よりも優れているところが結構あるので活用できたらいいなと思います。
日本で捕れて昔から食べられているものなので食べていきたいです。
鯨肉について一言―――
クジラ肉　おいしいです！

今回を機に、いろいろなクジラ料理に挑戦して、食育の現場でも実践してほしいですね！

※このセミナーの内容は月刊誌「栄養と料理」3月号（2/9一般発売）に掲載される予定です。

【クジラのソテー・バルサミコソース】