大迫力!三重に現れるクジラたちとは | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2022.07.27

大迫力!三重に現れるクジラたちとは

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三重県総合博物館のMieMu(みえむ)にて9月11日(日)まで開催される企画展「集まれ!三重のクジラとイルカたち」に行ってきました!

三重周辺の海は、内湾で日本一の広さを誇る伊勢湾や、太平洋である熊野灘(くまのなだ)に面しており、クジラやイルカなど多くの生きものが生息、回遊しているのだそう。今回で31回目となる企画展では、三重におけるクジラと人との関係についても学ぶことができる展示となっていました。

展示室に入場してすぐに鯨類の中でも小型な「スナメリ」の骨格が展示されていました。伊勢湾内で約3700頭が生息しているそうです。伊勢湾で上空からドローンで撮影したスナメリの泳いでいる姿の映像も見ることができました!

また、クジラ博士のコレクションであるクジラグッズを集めた展示室コーナーには、ぬいぐるみや映画のDVDなどさまざまなクジラを楽しむことができました!

広々とした展示空間で迫力あるクジラ

奥に入っていくとすぐ目に留まったのが、シロナガスクジラの鼻の模型(写真上/右)や、さまざまな種類のクジラの骨格標本。

学芸員の北村淳一さんは「展示空間に壁をあまり配置せず、入口から奥の天井に吊ってあるミンククジラの骨格標本まで見通しよく見えるようにして演出しました」とのこと。

入って左側の壁にある実寸大のクジラたちの絵は、三重県総合博物館の学芸員が描いたもの。クジラの実際の大きさを感じることができます。

工夫された展示の仕方に注目

各種のクジラがわかりやすいように、骨格標本とともに絵や実物大の写真も一緒に展示したとのこと。
骨格標本を絵や写真と比べることができるので、クジラの種固有の形がより一層伝わり、わかりやすいですね!
一部で一緒に展示されているQRコードをスマートフォンで読み取ると、クジラの鳴音やクイズ、その標本についての学術論文が表示されるので、クジラについてさらに詳しく学ぶことができます♪

今回の展示の中で一番の大きさを誇るイワシクジラの全身骨格標本(写真上)は全長15メートルを超えます。右の上顎にヒゲがついており、どこにヒゲが生えているのかが間近でしっかり見ることができるようになっています♪

その他にも、ファンが多いシャチのコーナー(写真上/左)もあり、横5mほどの実物大の写真も展示しています。

このように、盛りだくさんな展示の中でも特に人気なのが、実際に漂着したクジラを収集して、骨格標本を作製している様子を動画で紹介しているコーナー(写真上/右)。この動画は実際に北村さんが撮影し編集しています。なかなか見ることができない漂着クジラのリアルな解体シーンもあり、ついついイスに座ってじっくり見入ってしまいますね!

くじらと人々のかかわり

黒潮が流れる熊野灘沿岸では、江戸時代から捕鯨が行われ、「クジラ一頭とれば七浦潤う」と言われるほど、クジラが獲れると近在の人々の生活を豊かにするものであったそう。展示の最後には、熊野灘沿岸で当時使用されていた道具や記録を記した絵巻などが展示されていました。

また、三重県北勢地域の四日市市や鈴鹿市、熊野地域の尾鷲市や紀北町には全国でも三重県のみに残る『鯨船行事』という民俗行事があります。鯨船行事は伝統的な捕鯨の様子を捕鯨山車と竹や漁網で作ったクジラを使った行事のことで、その様子を映像でも見ることができました!

こちらの展示は9月11日まで!
三重のクジラやイルカを学べる子ども向けの講演会やイベントなどもあり、クジラグッズもミュージアムショップで売っています。夏休み中に家族で行ってみるのもいいかも♪

三重県総合博物館
住所:514-0061 三重県津市一身田上津部田3060
Tel:059-228-2283

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